映画 『アーティスト-THE ARTIST-』 (2011年・フランス)
監督・脚本・編集: ミシェル・アザナヴィシウス
製作: トマ・ラングマン
撮影: ギョーム・シフマン
音楽: ルドヴィック・ブールス
出演: ジャン・デュジャルダン/ベレニス・ベジョ 他
第84回アカデミー賞の作品賞、主演男優賞、監督賞など5部門を受賞。
「サイレントである」という以外の前知識なく
公開してすぐに観に行ったのですが、
むしろ何もなかったおかげでストーリーも純粋に楽しめました。
VFXや3Dなどの技術を競うかのような現代にあって、
21世紀に新たにつくられるサイレントはどんな表現なのか。
それを現代の人たちがどう受け止め、受け入れていくのか。
サイレント映画音楽の一端に携わらせていただいている身として
とても興味のある映画でもありました。
このシーンは『メトロポリス』?
あぁ、これは『第七天国』!
そして『奇傑ゾロ』!!
まさに2月の松本公演で音楽だけで聴かせる
四苦八苦したあのアクションシーン!…
と、まず身に覚えのあるシーンに興奮しつつも、
画面の質感のキレイさにビックリ。
そう、いつも観ている無声映画の16mmフィルムは
例えるなら ISO1600 の画質のような質感。
そこに、モノクロ階調のコマがカラカラと流れ…。
それに比べて、この映像はモノクロ階調にはない画質。。。
銀塩モノクロフィルムではなく
精密な粒子のデジタル画像をレタッチしたような色調。
それもそのはず、もともとはカラーで撮影され、
そのあと、モノクロにコンバートされたもののようです。
メイキング→ http://www.youtube.com/watch?v=Y5IB39UlSoM&feature=player_embedded#!
1920年代のハリウッドを舞台に
サイレントからトーキーへ移行する時期の
映画界に生きる人々を描いた作品で、
予告動画などでは軽快なタップシーンもあり
とても楽しそうな印象ですが
むしろそれはあのシーンだけで、
全体は、とてもせつなく、やるせない内容です(涙)
予告動画→ http://www.youtube.com/watch?v=cjDCfV1nLIk&feature=player_embedded
サイレントからトーキーに移り変わる時代の
映画人たちの苦悩はもちろん
写真においても、モノクロ銀塩手焼きプリントで作品を創作してきた私は、
フィルムからデジタルへの時代の流れもそこに重ねつつ
胸にグッとくるもの感じながら、涙して観ていました。
終わってお茶しながら感想など。
映画業界の経理を専門としている友人と観にいったので、
私とはまた違った角度の観点・感想も。
時代を先読みし、ビジネスとして成功する側と
最後まで己の信じた作品にこだわり続ける芸術家…
そんな意見を交わしつつ、
あぁ、だからタイトルが『THE ARTIST』なのだな、
と心から納得した映画でした。
映画で名演を見せてくれたジャックラッセルのアギー。
犬で始めてのハリウッド殿堂入りだそうです(笑)
かなりの芸達者で、わんこ好きにはたまらないのですが、
今回の撮影もかなり過酷だったようで体調にも影響が…
これで引退だそうです。
映画の撮影がどれほど過酷か…
私自身は、わんこの体調や負担がどうしても気になってしまうので
ついついそちらが気になってしまい…(涙)
引退後は、どうかゆっくり休んでほしいな、と願います。
そして、この映画を通して、
当時の銀幕史上の原点であり宝である、
たくさんのモノクロサイレント映画の素晴らしさが
多くの方に知っていただき、観ていただけるとうれしいです。
製作: トマ・ラングマン
撮影: ギョーム・シフマン
音楽: ルドヴィック・ブールス
出演: ジャン・デュジャルダン/ベレニス・ベジョ 他
第84回アカデミー賞の作品賞、主演男優賞、監督賞など5部門を受賞。
「サイレントである」という以外の前知識なく
公開してすぐに観に行ったのですが、
むしろ何もなかったおかげでストーリーも純粋に楽しめました。
VFXや3Dなどの技術を競うかのような現代にあって、
21世紀に新たにつくられるサイレントはどんな表現なのか。
それを現代の人たちがどう受け止め、受け入れていくのか。
サイレント映画音楽の一端に携わらせていただいている身として
とても興味のある映画でもありました。
このシーンは『メトロポリス』?
あぁ、これは『第七天国』!
そして『奇傑ゾロ』!!
まさに2月の松本公演で音楽だけで聴かせる
四苦八苦したあのアクションシーン!…
と、まず身に覚えのあるシーンに興奮しつつも、
画面の質感のキレイさにビックリ。
そう、いつも観ている無声映画の16mmフィルムは
例えるなら ISO1600 の画質のような質感。
そこに、モノクロ階調のコマがカラカラと流れ…。
それに比べて、この映像はモノクロ階調にはない画質。。。
銀塩モノクロフィルムではなく
精密な粒子のデジタル画像をレタッチしたような色調。
それもそのはず、もともとはカラーで撮影され、
そのあと、モノクロにコンバートされたもののようです。
メイキング→ http://www.youtube.com/watch?v=Y5IB39UlSoM&feature=player_embedded#!
1920年代のハリウッドを舞台に
サイレントからトーキーへ移行する時期の
映画界に生きる人々を描いた作品で、
予告動画などでは軽快なタップシーンもあり
とても楽しそうな印象ですが
むしろそれはあのシーンだけで、
全体は、とてもせつなく、やるせない内容です(涙)
予告動画→ http://www.youtube.com/watch?v=cjDCfV1nLIk&feature=player_embedded
サイレントからトーキーに移り変わる時代の
映画人たちの苦悩はもちろん
写真においても、モノクロ銀塩手焼きプリントで作品を創作してきた私は、
フィルムからデジタルへの時代の流れもそこに重ねつつ
胸にグッとくるもの感じながら、涙して観ていました。
終わってお茶しながら感想など。
映画業界の経理を専門としている友人と観にいったので、
私とはまた違った角度の観点・感想も。
時代を先読みし、ビジネスとして成功する側と
最後まで己の信じた作品にこだわり続ける芸術家…
そんな意見を交わしつつ、
あぁ、だからタイトルが『THE ARTIST』なのだな、
と心から納得した映画でした。
映画で名演を見せてくれたジャックラッセルのアギー。
犬で始めてのハリウッド殿堂入りだそうです(笑)
かなりの芸達者で、わんこ好きにはたまらないのですが、
今回の撮影もかなり過酷だったようで体調にも影響が…
これで引退だそうです。
映画の撮影がどれほど過酷か…
私自身は、わんこの体調や負担がどうしても気になってしまうので
ついついそちらが気になってしまい…(涙)
引退後は、どうかゆっくり休んでほしいな、と願います。
そして、この映画を通して、
当時の銀幕史上の原点であり宝である、
たくさんのモノクロサイレント映画の素晴らしさが
多くの方に知っていただき、観ていただけるとうれしいです。
その宝を作った過去の偉人たち、
そして、現在もそれを継承している人々に敬意を表しつつ…
そして、現在もそれを継承している人々に敬意を表しつつ…